性自認とはなにか。性同一性障害の私は何をもって自分を「男性」だと言えるのか。

性自認とは何?

性自認の話を詳しく解説して行こうと思います。
まず「性自認」とは何か?という話からします。

一般的に性自認とは、自分は「自分のことを男性だと思う」、「女性だと思うという」という意識のことです。
性同一性障害の人が「自分の身体は男性だけども、女性になりたいと思う」というのは自分の中に性自認があるからなのです。

性自認=願望ではない

よく「性同一性障害の人は身体の性別とは逆の性別になろうという”願望”があり、それが性自認なんだね」と言われることがありますが、私としてはちょっと違うなと感じています。
私は自分の性自認が男性ですが、身体も男性になろうという願望はありません。

性自認=願望(なりたい性別)ではなく、性自認=意識 のような感じと捉えていただければ幸いです。

何をもって自分の性別を男性だと言えるのか

一番難しい話です。
女性の身体を持つ私が、何を根拠に「自分の性自認は男性だと言えるのか」という話をします。

男女の違いは「性質の違い」にある

最初に結論から言いますと、男性と女性では性質が違うと私は考えています。

男性には男性の性質があり、女性には女性の性質があります。そして多くの人がそれに即しています。中には男性でも女性のような性質をもった人や、女性でも男性のような性質を持った女性もいますが、あまり多くはありません。

自分のことを「男性のような性質を持った女性」と捉えることもできるけど、それに当てはめるようとすると、自分の存在を自分で否定しているような感覚になることがたびたびありました。そこで発想を転換させて、「自分は本来男性なのではないか?」と考えたときに、すべてがすっと収まる。こういった具合ですね。

ちなみに私が、「自分が男性の方ではないか?」とうすうす感じていたきっかけですが、社会人として勤め始めた時期ときからずっと疑問に感じていたことがありました。起業したい考える人は、「割合的に男性の方がずっと多い」、女性でも起業をしたいという人もいるが、どうしてこんなに男女に開きがあるのだろう。なぜ女性の人が少ないのか。ずっと腑に落ちませんでした。

その後しばらくして、自分が「性別不合で本来の性別は男性の方なのではないか」というのに気づき、この疑問がすっと解けました。

「起業など新しいことをしたい。本能的に男性にはそういう性質が強く、女性と比べると顕著」であるということ。そして自分は女性の方の性質より、男性の方の性質を強く持っている。これが「自分の性自認が男性の方になっている」思えた理由の一つです。

自分を女性だと認識していない。女性を異性として脳が認識していた

もう一つ、「自分の性自認が男性の方になっている」と言える大きな根拠があります。
身体が女性である私が、女性を同性ではなく「異性として」頭が認識していたことです。

また自分自身の性別を、女性ではなく「男性」だと頭が認識していたようで、誰かに「そこの女性の方」と言われても自分のことを女性だと認識していないので気づくのがワンテンポ遅れるといったこともありました。

これらは生きていて特に意識することもないし、困ることもありませんでした。
しかし自分の性別が本当は男性の方だと知った後に、思い返してみればそういうことか、と気づいたものです。

普段、何気なく暮らしていても困ることはないのですが、男性が女性の格好をして人前に出ていたようなものなので、人との距離が掴みづらい、話かげづらいなどといった弊害はありましたし、「なにかおかしい」という違和感はずっとありました。その原因がこれだったのだということに気づいてスッキリしました。

男らしい、女らしいはない。女性の趣味をする男性もいる、男性の趣味をする女性もいる

男女の違いを考えたときに、男らしい性格の人は男性、女らしい性格の人は女性という考え方はあまり参考にならないです。

逆に私は、女性の身体の自分が男らしい趣味をもっていたからといって、「自分はなにかおかしいのではないか?」と考えたことはなかったです。世の中には、男性の趣味をする女性もいるし、女性の趣味をする男性もいます。それに対しておかしいなと偏見を持ったことはなかったです。

身体の性別とは逆の趣味を持っているから、性同一性障害というわけではまったくないのです。

自分の性自認がどうなっているかを確かめる方法

男の趣味を持っているから性自認は男性だとは言えません。ではどのような方法で自分の性自認を確かめればよいのでしょうか?

自分の性自認を知るための方法~どのグループに仲間意識を感じるのかをチェックしよう

性自認は男性か女性かと、白黒つけるのではなく、自分はどの人、どのグループ仲間意識を感じているのか?これが分かれば自分の性自認や性質を理解する手助けになります。

まず、ファッション雑誌などで男性・女性モデルの写真を数パターン準備します。(人物に先入観を持ってしまうため、海外のモデルなど自分の知らない有名人やモデルが好ましいです)

モデルの写真を見て、自分と同じ性別の人はどれ?または自分はどの人に仲間意識を感じるのが?を直感で考えます。

私の場合、改めて考えると自分は女性のグループではないというのに気づきました。
しかし男性のグループに入るのも違和感があったのです。

じゃあどこに属しているのか?と考えてみると、「女性のような容姿を持った男性のグループ」に仲間意識を感じたのです。性同一性障害で生まれ、男性だけども女性で育った私は、完全に男性に帰属意識を持てないようです。

また自分が、日頃暮らしていて「男性にも女性にもなんとなく仲間意識を感じない」理由はそれだったのかというのにも気づきました。日本は海外ほど長髪の男性モデル多くはないですし、ずっと自分の仲間を見つけられなかったのですね……。それに気づいてからは寂しい気持ちがとても少なくなりました。

子供のうちや若いうちは、性自認がはっきりしないことは当たり前

上で紹介した「自分はどこに帰属しているか?」を確認する方法ですが、10代のうちに試してもあまり効果がないように思えます。

10代というのは「自分はどういう人間なのか」を作っていく途中であり、ものの捉え方も変化しやすいのです。よって「自分は男性のグループに帰属意識がある」といっても、本当にそうなのか、自分の憧れがそう思わせているだけなのかの区別が非常につきにくいです。

子供のうちはあまり性自認を意識せず、自然と自分が出来上がっていくのを待ったほうがよいです。
社会人になる前に困りそうなことが出てきそうであれば、性別を変更するのかしないのかなどの計画を立てていきましょう。

性自認の定義は人それぞれ

最後にまとめますと、「性自認の定義は人それぞれ」であるということです。

性同一性障害の当事者の外見が、自認する性別の方に見えないからと言って、その人は男に間違いない、女に間違いないと言うように第三者が判断するのは誤りです。

性同一性障害の当事者の女性は、「女性であるにも関わらず身体は男性」です。それにより成長期に分泌される男性ホルモンに引っ張られて身体は男性化しますし、本来の女性の姿とは程遠くなることがほとんどです。

ちなみに私は、見た目は女性で中身は男性であり、肉体的に男女が混ざったような状態になっていますが、自分をXジェンダーだという捉え方はしていません。自分の中ではあくまで男性なのだなという認識になっています。
その理由としては「すべての生物はオスとメスでできているから、人間も性別は男性と女性だけ」という考え方に基づき、男女に当てはまらない性別というのは自分の中で存在しないのです。

というように、性別の定義は人ぞれぞれであり、基本的に性自認はその本人が決めます。

性同一性障害の当事者が、性自認にとらわれすぎないのも重要です。
本来、自分の性別は何かなど「意識しなくても」生きていけます。その中で、自分にできることや、性別を変えないとできないことなどを見極めることがとても大事です。

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