性別違和を感じるタイミングには個人差がある
ときどき性同一性障害の当事者の方で、自分は幼少期に性別違和をあまり感じなかったから「性同一性障害の診断が下りないのでは?」と不安を感じられる方がいます。
性同一性障害の人は、幼少期から自分の性別に違和感を感じる方が多いですが、違和感を感じるタイミングには個人差があり、「幼少期はあまり性別違和を感じなかった」という方もいます。
具体的に例を挙げると、自分はFTM(身体は女性、性自認は男性)だが、小学校低学年まではあまり抵抗なく女の子の遊びを好んでいたといったようなことです。
子供の頃は性別違和をあまり感じないのはめずらしいことではない
性別違和を感じるようになったのは高校に上がる頃で、子供の頃はあまり性別違和を感じなかった。何故だろう。
子供時代のその人の興味の対象が大きく関係しています。子供のときに男女どちらでも楽しめるような趣味を持っていると、性別違和を感じにくいということがしばし起こります。
例えば、漫画やアニメ、絵を描くこと、ミニュチュア制作などは、これらは男性/女性どちらにも愛好家おり、「男性でも、女性でも、性別不合の当事者でも」別け隔てなく楽しめる(生きられる)世界なのです。勉強の世界もそうです。男女の区別なく自分が興味を持った学問を追求することができます。
よって自分の好きなことを突き詰められる子供時代は、「自分の性別が何かおかしい」と思っていても、生きるのにそれほど不自由することはありません。困るのは思春期以降、明確に男性/女性に区分けされたときです。
まとめますと、幼少期は「性別違和がない」のではなく、「性別違和が出にくい」人がいるということです。
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